歯を失う原因の4割は歯周病で、今症状がないから大丈夫とは言えない、怖い病気です。
歯が抜け落ちる病態の本質は、歯周病菌がその生活の中で産出する毒素が、歯を支えている歯肉や骨を溶かすことです。
そのスピードはとてもゆっくりで、痛みもめったに伴わないので、じわじわ進行してしまうのが恐ろしいところです。
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以下に当てはまる症状はございませんか?
一つでも当てはまれば、読み進めてください。
歯周病は沈黙の病気といわれており、
人類史上世界で最も感染者が多い病気です
歯を失う原因の4割は歯周病で、今症状がないから大丈夫とは言えない、怖い病気です。
歯が抜け落ちる病態の本質は、歯周病菌がその生活の中で産出する毒素が、歯を支えている歯肉や骨を溶かすことです。
そのスピードはとてもゆっくりで、痛みもめったに伴わないので、じわじわ進行してしまうのが恐ろしいところです。
歯周病は全身の病気とも直結しています。
たとえば糖尿病の合併症は腎症、網膜症、神経障害、大血管障害、細小血管障害の五つですが、歯周病も6番目の合併症と位置付けられています。
糖尿病患者の歯周組織では、微小血管障害や、コラーゲンの合成低下の影響で歯周病菌に感染しやすくなります。
また、血糖値の上昇に伴い、歯周組織の破壊が進行しやすくなると考えられています。そのため2型糖尿病患者では、非糖尿病患者に比べ、歯周病の発症率が2.6倍高いと報告されています。歯周病を有する糖尿病患者では、内科における糖尿病治療と並行して、適切な歯周治療を行うことにより、合併症のリスクを低下させる可能性が示唆されています。逆もまた真なりというわけです。
歯周治療による糖尿病患者のHbA1c(糖尿病の血液検査の一つ)の改善効果は、最大で1%前後であることが報告されてるように、歯周病があることを放置すると糖尿病になるリスクが高まるということにほかなりません。
歯周病と全身疾患の関係の例であげれば、心臓弁膜症、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞(2.8倍)メタボリックシンドローム等枚挙にいとまがありませんが、特にアルツハイマー型認知症と歯周病の関係は衝撃的で、九州大学の研究チームによると、マウスに歯周病菌を投与したところ、アルツハイマー型認知症の原因物質であるタンパク質「アミロイドβ」が、投与していないマウスに比べて約10倍検出され、記憶力も低下したという。
実際にほかの研究論文ではアルツハイマー型の認知症の患者の海馬(記憶をつかさどる部分)から歯周病菌が見つかったともあり、歯周病が放置してはいけない病気であることがより一層認識されたと思います。
全身の病気の予防を口腔内の予防からという目標を掲げる当院では、歯周病予防にしっかり取り組みます。
基本検査の後、歯周ポケットの上方のプラークコントロール、歯石除去で経過観察して、再度基本検査を行い、正常値になっていれば、メインテナンスに移行します。
基本検査ののち、軽度歯肉炎の処置の後、再度検査を行い、まだ炎症がある場合に診断される。
歯周ポケットの中の歯石除去、場合によっては、歯周外科にて深いところにある歯石を明示して、除去する。
中等度歯肉炎の処置に加え、動揺の大きい歯の場合、隣在歯(となりの歯)との固定を考慮する。
複雑な歯周外科や再生療法を考慮する。エムドゲイン、リグロス、人工骨の移植等適応に応じて行う。
咬合(かみ合わせ)によって悪化していることが多いため、炎症のコントロールを行った後に、かみ合わせ治療が必要な場合が多い。
ご自身の歯が一番のかみ合わせをもとに戻すうえで一番良い材料であるとの考えから、
なるべく歯を保存することに努めております。そのために必要な治療技術が当院にはあります。
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例えば、、
このような重度の歯周炎(全体的に歯の動揺があり、指で触ったらぐらぐら動く状態)
の患者様に対して、すべての歯を抜いて歯周病の炎症をとることはできます。
しかし、、
歯周外科や、矯正治療等を行って、
それでも炎症が取り切れず、
抜歯が必要な歯に対してのみ抜歯を行い、
最小限のインプラント治療を行うことが、
当院の方針です
どの基準で炎症を取り除いたと判断するのか?
残せる歯と残せない歯を適切に診断し、
最善を尽くして残せない歯のみを抜歯を行うことが重要です。
繰り返しになりますが、治療法を示した後、
抜歯の基準をどのレベルで判断したのか?ということ。
客観的になるべく残す。
しかし、炎症が取り切れないと、
体に良くないので、
ただ単に歯を残すだけでは炎症が残ります。
炎症がのこれば、歯周病は進みます。
炎症をしっかりとり切る技術が大切になります。
歯肉のまわりの骨が吸収しており、動揺もある。放置すれば、抜歯になります。
再生療法後4か月後の写真歯肉の炎症が消失していることがわかります。
レントゲン写真で再生療法前の右上5番(一番大きい歯の右側の小さい歯)の骨は、かなり急角度でへっています。(青の線)
レントゲン写真で再生療法4か月後では、同部が増えていることがわかります。(青の線)
下顎の前歯部の歯周病で動揺が強い場合、舌側(裏から)ワイヤーで固定して、歯周病の進行を遅らせます。
このように歯の根の股のところの骨が歯周病で吸収しており、排膿(膿がでること)しています。歯ブラシ、歯間ブラシが届かないことが一つの原因です。
手術的に歯を分割して、清掃器具が入る隙間を確保します。
最終的にセラミックで修復し、清掃器具が確実に入るようにします。
横からみたところです。
歯のまわりに付着歯肉といって固い歯肉がない場合に歯肉が傷つきやすかったり、清掃器具が使いづらいので、歯周病が進んでいくことを防止する処置。上顎の内側から1センチ程度の歯肉を切除し、移植する。
抜歯を行った時、付着歯肉を失ったため、インプラント治療前に遊離歯肉移植術を行った。
抜歯後付着歯肉を喪失している。
歯が短くなって、クラウンを適切な大きさでセットできないときに歯肉手術を行い、清掃性と安定性を確保し、歯周病のリスクを少なくする処置
歯が小さくなってしまって、このままでは、クラウンを作成できない。歯肉手術を行い、適切なクラウンがセットできるように歯肉を調整した。
歯肉弁根尖側移動術、歯が短い症例に対し歯肉の処置を行い、清掃性の向上と、クラウンを機能させる処置。
このように奥歯の高さが低くなっているクラウンに対して、手術的に歯肉の位置を変えて、清掃器具を適切に使えるようになり、また壊れにくいクラウンをセットすることができます。
歯肉が薄くなって、下がった状態に対して、結合組織移植を併用して、上に歯肉を増やす手術。
右側上顎4番の歯肉が薄く、下がっている歯周外科歯冠側移動術で改善している。
特に前歯部の歯肉の薄いところに結合組織移植をして歯肉の厚み、高さを増す歯周外科。
下顎前歯の歯肉が少なく、痛みがあったので、VISTAテクニックで歯肉増生した。
当院ではご来院頂いている患者様の個々のデータ(口腔内写真や各種検査)をコンピュータで管理させて頂き、治療及び予防メンテナンスに活用させていただきます。例えば、生まれたときから、お年を召されてお亡くなりになるまでの生涯に渡るデータがあるからこそ、健康な口腔内を維持・増進させることができます。我々はそのお手伝いを致します。
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